ゲーミングデバイス用語解説

MotionSyncとは


この記事では、近年のハイエンドゲーミングマウスに搭載されているMotionSync機能について解説します。

MotionSyncとはいったいどんな仕組みなのか、この機能を使うべきなのかについて知りたい方はぜひこの記事を読んでみてください。

MotionSyncとは

「MotionSync」とは、モニター映像のティアリング(映像の左右ズレ)を除去し、カクツキや入力ズレも防ぐ機能である「G-Sync」「FreeSync」のマウス版といったところで、マウス操作(視点操作/エイム)のカクツキを低減し、入力ズレが原因で起こる遅延を防ぐ機能となっています。

具体的なメリットとしては、マウス操作時(視点操作/エイム)のカクツキを軽減し、理論上では、入力遅延を理論値まで小さくする効果があります。

MotionSyncの仕組み

MotionSync(モーションシンク)は、マウスに搭載されているMCU(制御装置)がPCに情報を出力するタイミングに合わせて、センサーが読み取ったマウスの移動情報を同期させる機能。

MCU(制御装置)が情報を更新するタイミングに合わせて、センサーが読み取ったマウスの移動情報を同期させるので、入力遅延を理論値まで小さくすることができます。

また、センサーが読み取った情報の入力をMCUの情報出力タイミングに同期(合わせる)させるので、センサーとMCUの情報更新タイミングがズレることが原因で起こる遅延増加が起こらないメリットも。

MCUの情報出力タイミングに、センサーが読み取った情報の出力タイミングを同期していたら遅延が増えるのでは? となるのですが、基本的にゲーミングマウスの情報出力頻度(ポーリングレート)は1,000Hz以上。

つまり1秒間の間に1,000回情報を出力するスペックがあるので、遅延は問題になりません。
(ポーリングレート1,000Hzの理論上の遅延は1ms)

MotionSyncは使った方が良いのか

現状、MotionSyncは使わなくても良いです。


MotionSyncを使っていないと、センサーが読み取った情報の更新タイミングとMCU(制御装置)がPCに情報を出力するタイミングがズレてしまい、わずかに遅延が発生する可能性があります。

「なら、MotionSyncを使ったほうが良いのでは? 」となるのですが、いまのところマウスに搭載されているMCU(制御装置)の処理能力が足りず、MotionSyncをオフにしている時よりも僅かに入力遅延が増えてしまうのが現状。

FPSなどのシューティングゲームではマウスの応答速度は早ければ早いほど良いので、応答速度が遅くなってしまう可能性がある「MotionSync」はいまのところ使わなくてよいと思います。

まとめ

MotionSyncは入力遅延を理論値まで小さくし、かつマウス操作の安定度を上昇させるさせる画期的な機能。
しかし、現状ではマウス側のスペックが不足しており、逆に遅延が増えてしまう状況です。

結論、「MotionSync」は、マウスのMCU(制御装置)のスペックがもう少し上がってくるまでは使わなくて良いと思います。