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【FPS初心者向け】ラピッドトリガー機能について解説

この記事では、近年のハイエンドゲーミングキーボードのスタンダードになったラピッドトリガー機能について解説します。

ラピッドトリガーとはいったいどんな機能なのか、どんな仕組みなのかについても知りたい方は是非この記事を読んでみてください。

アクチュエーションポイントとは

ラピッドトリガー機能について解説する上で、「アクチュエーションポイント」という聞きなれない単語がよく出てきます。
なのでまずは「アクチュエーションポイント」について解説していきます。

アクチュエーションポイントとはどの程度キーを押し込んだらキー入力が行われるのかのポイント(位置)のことです。

ゲーミングキーボードで定番のメカニカルスイッチ「Cherry MX RED(赤軸)」の場合、「2.0mmの位置までキーを押し込むとキー入力がオンになり」
「2.0mmの位置までキーが戻ると入力がオフ(リセット)になります」

ゲーミングキーボードに搭載されているメカニカルスイッチの仕様は以下の通り。

軸色アクシュエーションポイント
青軸2.2mm
茶軸2.0mm
赤軸2.0mm
銀軸1.2mm

メカニカルスイッチは入力がオンになるポイント、オフになるポイントが固定されており入力速度を調整することはできません。

それに対してラピッドトリガー機能を搭載したキーボードの場合、機種によって誤差はあるものの「0.1mm~4.0mm」の範囲で自分好みにアクチュエーションポイント(入力ポイント)を設定することができます。

ラピッドトリガー機能とは

ラピッドトリガー機能とは、簡単に言うならキーボードのキー入力速度を極限まで早くする機能。

ラピッドトリガーを具体的に解説すると、前述のアクチュエーションポイント(入力ポイント)と、入力OFFのポイントを非常に短くする機能。

メカニカルスイッチとは違い、指の動きに連動して瞬時に入力ONと入力OFFが切り替わるため、キーの入力速度に加えて連続入力(連打)速度も向上します。

最も早い入力速度を誇るモデルだと、アクシュエーションポイントが0.1mmから設定可能。最短設定にすればキーを0.1mmを押し込めば入力され、0.1mmキーを離せば入力が解除されます。もちろん、このキー入力ON/OFFの位置は自分が求めるフィーリングに合わせてカスタマイズ可能です。

ラピッドトリガー機能の仕組み

ラピッドトリガー機能ではキーの押し込み量とキーが戻った距離を検知することで「キーが何ミリ押し込まれたら入力をONにして、何ミリ戻ったらOFFにする」という指令をPC側に入力しています。

そして、キーの押し込み量とキーが戻った距離は「磁気スイッチ」と「ホールセンサー」というパーツの組み合わせで検知。

磁石が生み出す「磁界」というエネルギーを「ホールセンサー」が細かく読み取ることで、キーの上下の押し込み量を検知。これを電気信号に変換しPCに出力することで非常に高速なキー入力を可能にしています。

ラピッドトリガー機能を搭載した最新のゲーミングキーボードはキーの入力感度の0.1mm単位で調整できるモデルも登場しており、キー入力のフィーリングを細かく調整することができます。

メリット

メリットは何といってもキー入力の速度向上、連打速度の向上効果で

ラピッドトリガー機能を使って入力ON/OFFのアクチュエーションポイントとリセットポイント(入力OFFポイント)を0.1mmに設定したとしましょう。

すると、キーボードのキーを0.1mm押し込んだ瞬間に入力が成立し、0.1mm離した瞬間にキー入力が解除されます。

また、指の動きに連動してキーのON/OFFが切り替わるため、いちいちキーをデフォルトの位置まで戻しきらなくても、ほんの少しキーを戻せば再び入力することが可能です。
(※キーを半押しした状態でも指の上下の動きを検知し入力のON/OFFが切り替わる)

ゲームでの具体的なメリット

ゲームのシーンでは特にVALORANTでのストッピングにおいて大きなメリットを発揮します。

“ストッピング”とは自分が操るキャラクターの動きを静止状態にすること。

VALORANTでは完全な静止状態でなければ銃の弾がまっすぐ飛んでいかないゲームの仕様なので、撃ち合いの際にはストッピングが必須です。

VALORANTの撃ち合いシーンでは、いってしまえば早く棒立ちになった方がより早く撃ち始めることができます。
なので、接敵して「よーいドン」で撃ち合いを始めた際に、相手よりも早くストッピングできればその分有利が大きくなり撃ち勝てる可能性が高くなります。

ラピッドトリガー機能を使えば「キーを離してストッピングをかけるスタイル」でも、「逆キー入力スタイル」でも素早くキャラクターを静止状態にすることができるので、VALORANTにおいてラピッドトリガー機能付きのキーボードのメリットは非常に大きいと断言できます。

まとめ

今回はゲーミングキーボードの最新機能である、「ラピッドトリガー」について解説しました。

まとめると以下の通り。

ラピッドトリガーとは
  • ラピッドトリガーはキー入力を高速化する機能


    入力速度が勝敗に大きく関わる格闘ゲームのコマンド入力やVALORANTのストッピングでは特に恩恵が大きい

    入力速度はカスタマイズ可能

    性能的なデメリットは無いが、ラピッドトリガー搭載のキーボードは非常に高価

  • キーの押し込み量を検知することでON/OFFを制御している


  • 最速の入力設定なら0.1mmキー押し込むだけで入力/リセットできる

ラピッドトリガー機能を搭載したキーボードは価格が非常に高価ですが、ゲームを本気でやり込むならぜひ導入したいゲーミングデバイスです。

最新の“ラピッドトリガー”を搭載したゲーミングキーボードは設定可能な入力のON/OFFポイントの位置が最短0.1mmの機種も数多く登場してきており、従来のメカニカルスイッチに比べて圧倒的な入力速度を誇ります。

VALORANTのストッピング、格闘ゲームのコマンド入力、LOLなどの連続でスキルを入力するゲームにおいて非常に大きなメリットを生み出す革新的な機能となっています。