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Xtrfy MZ1とは
「Xtrfy MZ1」は左右対称デザインのつかみ持ち・つまみ持ちに最適化された、特化型のゲーミングマウス。
このマウスは「小指がマウスパッドに擦れる・触れてしまう」「小指を配置する場所が狭くて窮屈」という方の救世主になりえる、つかみ持ち・つまみ持ちに最適化された特化型ゲーミングマウスです。
カラーバリエーションはともに半透明シェルのホワイトとブラックの2色展開。
ぱっと見、癖が強く人を選びそうな印象を受ける独特の形状ですが、実際に持ってみると印象はまるっきり違っており、「小指のフィット感、指の収まりの良さに特化したとても持ちやすい形状」だと感じました。
手が小さい方はもちろん、「Logicool G Proシリーズ」や「Razer Viperシリーズ」といった左右対称系デザインのマウスがイマイチ合わないという方にもおすすめです。
「Xtrfy MZ1」はマウスの持ち心地をガラッと変えたい方におすすめです。ゲームのプレイ環境を大きく変化させたい方はぜひ当記事を最後まで読んでこのマウスの事を知ってみてください。
形状デザイン・サイズ
「Xtrfy MZ1」は海外の人気マウスレビュワー「Rocket Jump Ninja氏」と共同で開発された唯一無二の完全オリジナルデザインの超小型・超薄型のミニサイズゲーミングマウス。
マウスの前側から後部に向かって少しづつ高くなっていくという形状。
超小型の本体サイズ、マウスの背中部分がコブのような形状で高さが高めになっているのが特徴です。
マウスサイドの形状
マウス左側面はシェープアップ(絞り込み)されていますが、右側面は薄くくびれている程度でほぼまっすぐ。左右対称デザインだとよく見かけるマウス後部の膨らみも少し盛り上がっている程度でほぼフラットです。
つかみ持ち・つまみ持ちにおける親指のフィット感は良好。
薬指・小指どちらもフィット感が良く、高いグリップ力を得ることができます。特に小指を配置するポジションの自由度が高く、小指をかけるポジションをマウス側に強制される感じがありません。
深めのポジションで持つ場合には指を寝かせるスタイル、浅めポジションで持つ場合は指を立たせるスタイルと、グリップスタイルに合わせて指の形を変化させることで高いフィット感を得ることができます。
本体サイズ
横幅58.5mm、縦幅111mm、高さ36.5mmとなっており超小型ジャンルに分類されます。
かなり小さなマウスである「Pulsar X2V2mini」と比較してもさらに小さく設計されており、非常にコンパクトであることが分かります。(緑の線がMZ1)
持ち方の相性
つかみ持ち・つまみ持ちに最適な形状となっており、浅めポジション、深めのポジションどちらでもしっかりと保持力を確保できます。しかしホイールの位置がやや前目に配置されているため、あまりに浅いポジションでグリップするとホイールに指が届きづらいです。
筆者の手の大きさは幅8cm 長さ19cmで、日本人男性の平均サイズです。指の太さや長さ、それぞれの持ち方、癖、力の込め具合といったさまざまな要因によって感じ方が異なる可能性があります。
かぶせ持ち
かぶせ持ちとの相性は普通です。
どうしても手のひらが余ってしまい、手の付け根がべったりマウスパッドと触れてしまいます。
長さが足りずかなり手のひらが余ってしまうので、これをかぶせ持ちと言っていいのか微妙なところですがフィット感は悪くありません。
マウス背中のコブが自然と手のひらにスポッと収まるので、手のひらのフィット感は良好。
しかし、手のひらと指でがっちりマウスをグリップするのではなく、手のひらをメインに保持する形になるのでどうしても違和感があります。
加えて、どうしても小指を配置するスペースが無く、小指だけを折り曲げた状態で持つという変則的な持ち方になってしまいます。
つかみ持ち
つかみ持ちとの相性は非常に良いです。
マウスの背中部分がコブのような形状で高めの形状になっているため、手のひらから得られるホールド性が高いです。
特に「深めポジションスタイルのつかみ持ち」との相性が抜群で、高い安定性をもたらします。
浅めのポジションでマウスを保持する場合にもしっかりとメリットがあり、小指を配置するポジションの自由度が高く、フィット感・おさまりともに非常に良いです。
つまみ持ち
つまみ持ちとの相性は非常に良いです。
このマウスは、つまみ持ちの弱点である「保持力不足」と「指先の過負担」をカバーしてくれます。
マウス右側面の形状がほぼフラットになっているので、どのポジションに指をかけてもリラックスした状態でがっちりと保持できます。
指をかけるポジションの選択肢も広く、マウスホイールの少し後ろあたりの位置をクリックする「浅めポジション」~根本付近でクリックする「超浅めポジション」まで、幅広いポジションで高い保持力を得ることができます。
こちらではマウスの持ち方について詳しく解説しています。自分のマウスの持ち方について詳しく知りたい方は合わせてお読みください。
コーティング
本体はサラサラとした肌触りとなっており、滑り止めコーティングは施されていません。
どうしても指が湿ってくると滑りやすくなるので、グリップ力不足が気になる場合は、グリップテープを貼り付けることを推奨します。
本体重量・重量バランス
本体重量はカタログスペック56g。マウスバンジーで適度にケーブルを持ち上げた状態で59g。操作フィーリングは非常に軽いです。
重量バランス
筆者の感覚になりますが、前側55後ろ側45程度の重量配分でほんの少しフロントヘビーな重量バランス。やや前目寄りの重量バランスなのでマウスの前側で少し引っ張ってエイムしていく感覚。
実用上では特に違和感も無く、変な癖もありませんので別のマウスからの乗り換えも違和感無く移行できます。
ビルドクオリティ
ビルドクオリティは良好です。
マウスサイドを強く握っても軋み(きしみ)や撓み(たわみ)は発生せず、マウスを振っても音は鳴りません。
クリックボタンやホイールの左右ブレもほとんど無く、クリックボタンが横にズレると生じる「グニャっと」した不愉快なフィーリングもありません。
ケーブルについて
「Xtrfy EZCORD PRO」と名付けられた軽量で柔軟性のあるパラコードケーブルが採用されています。
少し芯の硬さはありますが、メーカー純正のパラコードケーブルとしては十分な柔軟性があります。
マウスを大きく振った際もケーブルに引っ張られる感覚は最小限で、操作しやすい軽さに仕上がっています。
マウスソール
マウスソールは純度100%のテフロン(PTFE)素材が採用されています。
交換用マウスソールも1セット付属。
ソールの端はしっかりとラウンド加工(角を丸める加工)が施されており、マウスパッドに引っかかることはありません。
マウス上部はスムーズさを重視した横長形状のものが1枚、後部は小型のセパレート型ソールが2枚貼り付けられており、滑りすぎず思ったところで止めやすいコントロール性重視の設計となっています。
また、専用のガラスソールも別途販売されています。より滑走性の高い良く滑るフィーリングを求める方はXtrfyから純正オプションとして発売されている強化ガラス製ソールがおすすめです。
クリックスイッチ・フィーリング
Kailh社製GM8.0スイッチを搭載。フラッグシップグレードのゲーミングマウスでも採用率が非常に高いハイエンドメカニカルスイッチです。
メインクリックのフィーリング
歯切れの良いクリック音、はきはきとしたクリックフィーリングです。
少し硬めのクリック感ですがスイッチの戻りは速く連打がしづらいということはありません。
肉抜き加工されていないポジションまでならどこをクリックしてもフィーリングの変化は殆どありません。
サイドボタン
押し心地は柔らかめでフワッとしたフィーリング、跳ね返しの力は強めとなっています。スイッチの戻りは速く連続入力も問題無し。
クリック成立ポイントまでに少しだけ遊びがあり、すこし触れた程度ではクリックが入力されることはありません。誤入力が起こりづらい安定性重視の設計です。
ホイール
回し心地はやや重めながらも滑らかな回し心地。1スクロール1スクロールの感触をしっかりと感じる「しっとり系」のホイールフィーリングです。
少し触れた程度ではホイールは回らないので、「武器切り替え」や「ジャンプ」などのキー割り当てをホイールスクロールに設定していても意図しない入力は起こりづらいかと思います。
ホイールクリック
ホイールクリックは重め、跳ね返しももったり気味の仕上がりです。
総合的に見て瞬発性よりも誤入力が起きにくい安定性重視の設計になっています。
センサー
センサーはPixArt社製「PMW3389」を搭載。最大16,000DPI、最大加速度50g、トラッキング速度(ips)400の1世代前のフラッグシップセンサーです。
最新センサーの「PAW3395」と比べると最大DPIは物足りなさを感じますが、実用面では全く問題ない数値。
センサー挙動も良好で、実際に「Overwatch2」を5時間ほどプレイしてみても「センサー飛び」「エイムのガクつき」などおかしなセンサー挙動は一切発生しませんでした。(マウスパッドにはSteelseries Qckを使用)
以下MouseTesterでの検証結果。センサー挙動も安定しており良好です。
LOD(リフトオフディスタンス)
LOD(リフトオフディスタンス)はソフトウェア不要で1mm(設定変更時LEDが赤に点滅)、2.5mm(LEDが緑に点滅)の2パターンから選択可能です。
ソフトウェア
ソフトウェアなしでほとんどの設定が可能。
RGBライティング設定・DPI・ポーリングレート・LOD(リフトオフディスタンス)・デバウンスタイム・キー割り当をマウスのみで設定することができます。
ポーリングレート
ポーリングレートは最大1,000Hz。
ソフトウェア不要で、本体から125Hz(LEDが赤に点滅)、500Hz(LEDが緑に点滅)、1000Hz(LEDが青に点滅)で切り替え可能。
耐水・耐防塵
ハニカムシェルの懸念点であるホコリと水しぶきによる故障問題に対してもしっかりと対策がされています。
埃、水しぶきから内部基盤を保護するために、コンフォーマルコーティング(電子部品の上に塗布される薄いポリマー層)でマウスの内側が覆われています。
設定変更方法
DPI設定
本体底面のセンサーの左側に配置されているボタンを押すことでDPIの変更ができます。
DPI | LEDカラー |
400DPI | 赤 |
800DPI | 黄色 |
1,200DPI | オレンジ |
1,600DPI | 青色 |
3,200DPI | ピンク |
4,000DPI | 水色 |
7,200DPI | 緑 |
16,000DPI | 白 |
RGB設定
本体底面のスライドスイッチを「RGB」に合わせた状態で以下の操作をします。
PR(ポーリングレート)設定
本体底面のスライドスイッチを「PR」に合わせた状態でスクロール上のボタンを押すことでポーリングレートの変更が可能です。
LOD(リフトオフディスタンス)設定
本体底面のスライドスイッチを「LOD」に合わせた状態でスクロール上のボタンを押すことでポーリングレートの変更が可能です。
キー割り当て機能
本体底面のスライドスイッチを「F11」に合わせることで、スクロール上のボタン「F11」キーとして使うことが来ます。もちろんゲーム内でのアクションのキー割り当てとして使用する事も可能です。
デバウンスタイム(クリック入力の遅延設定)
デバウンスタイムは、「2つのサイドボタン」と「左右クリック」を3秒間同時押しすることで変更できます。
このマウスはこんな方におすすめ
結論「Xtrfy MZ1」は、つかみ持ち・つまみ持ちに特化したゲーミングマウスです。
つかみ持ちの場合は「小指と手のひらのフィット感を大幅に向上させ」、つまみ持ちの場合は「保持力不足と指先の負担軽減」の改善と、このマウスならではのメリットがあります。
「Logicool Gproシリーズ」や「Razer Viperシリーズ」などを代表とするポピュラーな左右対称デザインのマウスだと「小指のフィット感が良くない」「小指を配置する場所が狭くて窮屈」という方の救世主になりえる特化型ゲーミングマウスです。
また、「MZ1」には無線モデルも用意されています。有線モデルの約1年後に発売されており、センサーのアップデートをはじめとして、「高め・低め2パターンのトップシェル交換機能」「重量バランスのカスタマイズ機能」が追加されています。
筆者的にはこのマウスの持ち味は形状と軽さだと考えており、ワイヤレスモデルより6gほど軽い有線モデルを用いてレビューしました。しかし「どうしても有線は無理だ…」という方はワイヤレスモデルがおすすめです。
また以下の記事ではつかみ持ち・つまみ持ちの持ち方別におすすめのゲーミングマウスを紹介しています。ほかにも相性が良いマウスを知りたいという方は合わせて読んでみてください。
この記事が少しでもお役に立てたら幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。